言わずと知れた存在の村上春樹によるエッセイ集です。挿絵付きの短いエッセイが50編あります。一つのエッセイは、丸々1ページある絵も含めて4ページ程度ととても短く、読みやすいです。本書「村上ラヂオ」から、「村上ラヂオ2」「村上ラヂオ3」と続いていくので、この作品が面白かったら次へ進んでいく楽しみもあります。それぞれにこれと言って関連性はないので、どこからどう読んでも楽しめるとは思いますが。
童謡『赤い靴』の「異人さん」が「いいじいさん」等、他の言葉に聞こえることをめぐって想像を膨らます「にんじんさん」や、夏目漱石が知らない子供に縁側で英語を教えたエピソードを紹介する「教えらえれない」等、気楽に読めるけど心に残るエッセイがたくさんあります。
中でも、村上春樹が結婚記念日に奥さんと行ったイタリア料理店でのできごとを描いた「リストランテの夜」を電車の中で読み、とても気に入りました。というか、途中で読めなくなりました。ぜひ読んでみてほしいです。
小説作品とはまた違った雰囲気の村上春樹の文章が読みたい方に、ぜひ手に取っていただきたいです。

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